ZAKU PREMIUM 「智」
米の一粒一粒をじっと見つめ、その吸水具合を手の上で確認する。熱い甑(こしき)から、立ち上る湯気の中、蒸しあがった米を掘り出す。手のひらで麹の硬くしまった状態を感じ取る。
酒を醸すという作業の機微は、とても一言ではいいつくせない。精米歩合が40%の酒はどこにでもある。日本酒度がいくつという酒は、無数にある。数字を用いたスペックでは語れない味わいが目標だ。
そうやってめいっぱいこだわった酒造りであるが、さらに、これぞという酒を造るための最後の工程が「滴取り」である。
袋に醪(もろみ)を入れ、余分な圧力をかけずに、したたり落ちる酒だけを「斗瓶(とびん)」と呼ばれる容器に受ける。そうやって集めた斗瓶の中から、さらに目的の一本を選び出す。
このような手間ひまをかける目的は、ただひとつ。究極の透明感を求めるためにある。
商品情報
原材料 | 麹米:山田錦(国産)40%、掛米:山田錦(国産)40% |
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アルコール度数 | 16度 |
日本酒度 | |
酸度 | |
使用酵母 | 自社保存酵母 |
仕込水 | |
取り扱い・保存について | 冷蔵保存 |

味わい・特徴
精米歩合40%の酒造好適米山田錦を、低温でゆっくりと醸しました。華やかな香りが蔵に満ち溢れる頃、もろみを入れて吊るした小袋から、余分な力を与えずに、したたり落ちる滴だけを集めて瓶に詰めました。ふくよかで、透明感のある純米大吟醸です。
伊勢志摩サミットの乾杯酒でもあるPREMIUMな「智」をお楽しみ下さい。

飲み方・料理の合わせ方
広口のワイングラスで、よく冷やしてお召し上がり下さい。
清水清三郎商店 株式会社(三重県鈴鹿市)
1869年に鈴鹿市若松村で創業しました。
収穫された米を使ってその命を余すことなく生かして行う酒造り、酒になっても米の命は生き続けているからこそ、味わいも変化し続けて行くのだと思います。米の命を生かし続ける酒の造り方を求めることが清水清三郎商店の酒造りのやり方です。
すべての種類の酒を総米600kgから800kg程度での仕込みを行い、冷却設備を用いて温度管理が可能な小さなタンクを使って、約一週間をサイクルとした仕込みを行っています。この規模が、醗酵タンクの中での麹と蒸米の状態や酵母の働きにとってちょうど良いとたどり着いた酒造りのやり方です。
酒造りに関しては、できた酒の良し悪しは別にして、ひと手間を惜しむことなく自分自身が納得できることだけのことをするように心がけています。そのときは最善の判断をしたつもりでも、結果的に間違っていることはあるかもしれませんが、あのときもう少し手をかけていれば、という後悔だけはしたくないです。」と杜氏は常に情熱をもって酒造りに取り組んでいます。
